2012年12月アーカイブ

「市田柿の由来」の看板

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今年の7月に町民有志の方々の手によって、市田柿の原木があった場所に、その由来の看板を設置しました。

既に、市田柿の原木があった地への石碑は、平成21年に町が設置しています。
高森町/「市田柿原木の地」石碑が完成しました!

今回、この原木があった地に、市田柿の歴史に由来する近隣の場所を、写真や年表つきで説明した看板が設置されました。ぜひ、高森町にお越しの際は、お立ち寄り下さい。

PDFファイルもあります。
市田柿原木の地マップA3-1.pdf

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 南信州(長野県飯田下伊那地方)の特産品「市田柿」。平成18年には特許庁により全国52件の一つとして「地域ブランド(地域団体商標)」に認定されました。これは長野県内でも第一号になります。この「市田柿」は、わたしたちの高森町が発祥の里。旧村の名称「市田村」が、その起源となります。

「まめでくりくり、かきとる」
 この南信州地域では、
1)市田柿、2)落花生(豆)、3)栗の3点セットを、元旦の朝一番に朝茶と一緒に食べる風習があります。

1)市田柿・・・「かき」。「嘉来(かき)」。福を「かき」集める、「かき」取るという意味で縁起のよいもの。
2)落花生(豆)・・・「まめ」。信州の方言で「元気」という意味。
3)栗・・・「くり」。「くりくり」も元気という意味、また「かち栗」(※「かち栗」とは臼等で皮をむいた栗のこと)から転じて「勝ち」栗。

 元旦にこの3点セットを食べる意味は、上記の通り全ての食べ物が縁起物で、そして「歯がため」の行事ということなのです。そのためこの地方では「まめでくりくり、かきとる」という言葉があるくらいなのです。
 「歯固め」とは「昔、長寿を願って、正月三が日に餅鏡(もちいかがみ)・大根・瓜・押し鮎・猪肉などを食べた行事。」とのこと(三省堂大辞林より)。歯とは「齢(よわい)※年齢)」を表し、歯ごたえのある食べ物を食べることで、齢を固め、長寿を願うという年中行事のことなのです。

 聞くところによると同じ長野県でも、北信や東信では正月に市田柿を食べる風習がないとのことです。このように調べていくと、この地域には後世に残していかなくてはならない風習が、まだまだ沢山あるなあ、と感じます。

皆様も、ぜひお正月には高森町の「市田柿」を!

『市田柿のふるさと』WEB版 公開です!

 平成21年に完成した書籍『市田柿のふるさと』。
 町の郷土歴史家、柿生産者、町議会議員、地元役員、役場職員等14名からなる「市田柿の由来研究委員会」が中心となり、約2年間をかけて「市田柿」の歴史をまとめ、その由来や高森町発祥の地としての正統性を明らかにしました。

 その後、郡内の公立図書館、学校施設等へ配布し、また一般の方には有料で配布しておりましたが、多くの皆さんから「もっと身近に歴史をしりたい」「インターネットを使ってもっと知ってもらうべき」とのアドバイスを頂きました。
 そこで、H24年度長野県地域発元気づくり支援金(477,000円、税込、100%補助)を活用し、このたび「市田柿のふるさと」WEB版を公開しました。(正式は12/3から公開しています。)
 このホームページは書籍の内容をホームページ上で見れる(HTML版、PDF版)こと、そしてブログ形式で市田柿や高森町キャラクター柿丸くんの近況について知ることができます。
 更新情報は高森町公式Twitter及び公式Facebookとも連動しており、これらのSNS利用者も情報を得ることができます。

 今後は、町内の小中学校を始め、多くの教育機関で教材や資料として使って頂き、高森町そして南信州の地域ブランドとしてPRしていこうと思っています。
 今後ともよろしくお願い致します。

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